心理士は、学校、病院、児童相談所、企業、少年院、私設相談室など、さまざまな場所で働いています。しかし、実際に心理士はどのような時間の流れのなかで、どのように仕事と生活を組み立てているのか、その過ごし方を知る機会はあまり多くありません。面接室の外で何をしていて、どんなことを大切にして人との関わりを重ねているのでしょう。人の心を支える専門職である心理士の日常に目を向けることは、「心理士の仕事とはどのような営みなのか?」という問いにふれるきっかけにもなるでしょう。
この特集では、教育、福祉、開業、医療の現場でそれぞれ活躍する心理士が登場し、一日のスケジュールや一週間の仕事の流れを紹介します。朝のうちあわせ、心理面接、多職種との連携、巡回相談、心理検査、カンファレンス、記録整理、コンサルテーションなど――心理士の仕事は多彩で、現場ごとに異なる表情をもっています。現場で直面する課題や工夫、現場の臨場感、仲間との支え合い、自己研鑽など、それぞれの執筆者の等身大の姿を通して、心理士の生活のリアルを身近に感じ、心理臨床の奥深さとその広がりに思いをめぐらせる機会にしていただければ幸いです。