「休み」と「育児休業」

「休み」と聞くと、みなさんはどのような状態を想像しますか。「自由」「やりたいことをする」など、色々イメージがあるかもしれません。「休み」があるからこそ、日常を生きる気力がわき、日々の学業や仕事を頑張ることができます。その一方で「育児休業」となると、一般的な「休み」とは違うということを、実体験もふまえて述べてみます。

育児休業中のスケジュール

 私は産前産後休暇を約3か月、育児休業を約半年取得しました。実家からは遠方に居住し、夫は朝から晩まで仕事…の人であったため、育休期間中ほとんどがいわゆる“ワンオペ”状態でした。朝起きて夫を送り出すと、赤ん坊のお世話が始まります。おむつを替え、授乳、保湿、お着替え。SNSでみた手遊びやリズム遊びに笑う姿に癒されつつ、合間を縫って洗濯等の家事。泣き始めると朝寝をさせますが、置くと起きるので基本抱っこ。寝不足の状態で活字を読む体力はなかったので、私はじっとスマホ。子が起きると、おむつ替えと授乳。ご機嫌な間に自分のお昼ご飯。約2時間のお昼寝の間に、自分のお昼寝と夕食の準備や家事の残り。お昼寝後は、おむつ替え、授乳、お風呂。なぜか夕方は黄昏泣きというなぞタイムが来るので、自分の好きな歌をうたい、テレビをつけて、イライラから目を逸らしながら抱っこでゆらゆら。ご機嫌が戻れば自分の夜ご飯。夫が帰宅後、残りの家事をしているとすぐに寝かしつけの時間。もちろん生後半年くらいまでは、昼夜関係なくの授乳があるので、夜中でもおむつ替えと授乳…。

育休のつらさ

 一日が大体おむつ替えと授乳と抱っこで終わります。新生児だと3時間ごとの授乳なので、単純計算一日に8サイクル。謎のぐずりタイムがあって、他のことに全く手がつかないこともあります。目を離せば死んでしまうかもしれない命を生かしているだけで十分なのですが、赤ん坊と二人きりの中、おむつ→授乳→抱っこ“しか”できない自分に嫌気がさし、泣いた日もありました。なにより、自分の“自由”が奪われる感覚が、とてつもなくつらく感じました。ある日、どうしてもコンビニの温かいコーヒーが飲みたくなりました。ちょうど子はお昼寝タイム。走ればコンビニまでは往復5分。でももしこの5分間に地震が起きたら?なんて考え始めると、コーヒーは諦めざるを得ませんでした。いまこの瞬間にやりたいことができない不自由さに絶望した記憶は忘れられません。また、夫や同僚たちがキャリアを積み重ねている様子を目の当たりにするのは、焦りや不安、もどかしさ等との戦いでもありました。

育休のメリット

 とはいえ、子どもとの時間が持てることは幸せでした。ほとんど寝ているだけだった子が、こちらの動きに反応し、愛着を示し、寝返りをし、座って食べ物を口にするようになる…という感動の日々を余すことなく享受できるのは育休のメリットでしかありません。また心理職として、子どもの発達を目の前で観察できることは、どんな教科書よりも勉強になりましたし、親面接で聞いてきたお母さんたちの苦労を体感していくプロセスは必ず今後に活きるだろうとも感じました。場合によって「休み」は、マイナスに感じられたり、ネガティブな感情を引き起こしたりするものです。しかし一瞬しかない子どもとの時間や“親”になるための時間としての「休み」は、生きるための余暇として重要なものだとも感じています。

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