いつの時代も、いかなる場所でも人々は悩んできた。
そんなときどうしてきたのだろう。
神に祈ったり、村の長老に相談したり、様々な占いを試したり。
数多くの解決策が模索されてきたのかもしれない。
現代はどうだろう。
心を扱う心理臨床が生まれ、
心の専門家であるセラピスト・カウンセラーという職業が生まれ、
多くの人が助けを求めるようになった。
では、心の専門家はどのようなかかわりをしているのか。
また、心の専門家はどのように悩みを解決しているのか。
あるいは、心の悩みを解決しているのは、心の専門家だけなのか。
このような問いへの答えをフィクションの中に見出し、
実際の心理臨床をそこから考えてみようというのが
今回の特集テーマ「心理臨床のフィクションとリアル」である。

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